2:ロングライフオイルに必要な性能
Q;オイルの中のどんな成分がロングライフを可能にしているのでしょう?
A:岸野
ロングライフオイルに求められる性能は、オイル自体の劣化が遅いことと、オイル自体がスラッジを生まないことです。なぜなら、オイル自体の劣化及びスラッジはオイルの基本性能として一番重要な潤滑性能を妨げるからなんです。実は、オイルにとってはこの劣化とスラッジが一番の致命傷になります。ですから、ロングライフオイルに必要な成分としては、まずはオイルの劣化を防ぐ良質な添加剤と、そして良質なオイルベース(基油)が必要となるワケです。また、スラッジの原因となるポリマー(増粘剤)を使用しないことが条件となります。
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☆ポリマー粘度指数向上剤としてオイルに燃加され、特に高温時の粘度を上げる為に使われる増粘剤。マルチグレードオイルで多く入れられる傾向にあるが、強い剪断力には弱い。さらに燃焼するとスラッジの原因となってしまい、オイルの寿命を縮めてしまう原因となってしまう。
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つまり、ロングライフオイルというものは、なにか特別な材料をオイルに注入するのではなく、あくまでも、良質な添加剤とベースオイルというように、一般的な高性能オイルの延長線にあるものと考えられるということだ。
ところで、ユーザー側からみると、いったいどのような状態に劣化するとエンジンオイルを交換した方がいいのかが、今イチよく分からないのが本音のところだ。オイルゲージを抜いてオイルを見ても、物によっては交換後にすぐ黒っぽくなるものもある。ユーザー側からはどういった基準で交換時期を判断したら良いのか聞いてみた。
その4につづく
A.S.Hアッシュ オイルについて第一弾その3
2017年4月26日 水曜日