第二弾のテーマ「ポリマーと添加剤の違いについて」
1:ポリマーについて
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クルマ好きにとっては一番身近なアイテムだけに、オイルそのものを基本的なことから知ってもらおうというのが、この情報の趣旨です。今回のテーマは「ポリマーと添加剤」について。実は、このポリマーと添加剤って、なんとなくはイメージは掴めるものの、実際
には何の為に必要なのかってことを正確に把握している人ってそう多くないようですね。中には「添加剤を英語で言うとポリマーって
いうんじやないの?」ベースオイルの中にいろんな成分を混ぜてモーターオイルを作るわけだから、その混ぜるものを称してポリマー、または添加剤ってことなんじやないの。どっちも同じ意味でしょ・・・」と思っている人もいるとか。そこで今回も開発者にその辺を伺つてみました。
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Q:エンジンオイルの成分でよく聞くポリマーですが、ポリマーってどんな役目を果たすのですか?
A:岸野
ポリマーとは、一般的には粘度指数向上剤と言われるものを指します。役割としては、エンジンオイルが高温になったときに増粘効果を狙う事を目的とした物です。昔は、エンジンオイルはシングルの20番30番・40番というグレードが存在しました。ポリマーが開発され前までは、このシングルグレードのオイルを夏と冬とで使い分けていました。特に北海道など寒冷地では10Wといったような冬専用グレードが使われることもありました。その後、このポリマーが発達してマルチグレードと言われるオイルが出てきました。いわゆる10W-30とか5W-30といったように、夏グレードの30番と冬グレードの10W及び5Wといったような性能を兼ね備えるようになったのです。当然このようなマルチグレードを作る場合は、ベースオイルには冬用の低粘度の物が使われますので、夏用の性能を兼ね備える為に高温域でもオイルの粘度を増粘する必要があります。その為に使われるのがポリマーといわれる増粘剤です。
2:ポリマーのメリット
Q:そのポリマーですが、エンジンオイルにポリマーを使用するメリットというのはどんなことですか?
A:岸野
ポリマーを使用するメリットとしては、低粘度のベースオイルを使用して高温域での粘度を高く設定できるメリットがあります。例えば0W-50、0W-40というようなエンジンオイルは、ポリマー無しには作れません。このような粘度域の広いオイルを作るときに必要になります。
A.S.Hアッシュ オイルについて第二弾その1
2017年4月27日 木曜日