H30.4
これは当社で240ワゴンを購入されたお客様のリフレッシュ・プチレストアの詳細をお伝えするものです。まずは11年前のお客様が当社にご来店になった経緯からご説明しますね^^
このお客様は11年前にVOLTAとは違うボルボ専門店より240ワゴンの赤を購入され、間もなく調子が悪くなりVOLTAに駆け込んだのでした。以前から240の赤のワゴンにあこがれてつい買ってしまったらしいのです^^ 購入から1年もたっていなかったと記憶していますが車検時期も重なっていたと思います。エンジンのハンチング(エンジンの回転数が不安定になる等の症状)と他細かなトラブルを抱えていたと思います。すぐさま、工場に入庫し帰社する(入庫から約2時間くらい)と同時ぐらいに工場から連絡が入りました。工場からのコメントは「エンジンコンプレッションが上がらないのでどうします?」ということだった。私はそれってなんですか?と聞き直すと「簡単に言うとエンジンが死んでます!」 え~~~~~~(ToT)/~~~ エンジンコンプレッションというのはエンジン内部のシリンダー内圧力のことらしい。
当時この240のメーター距離数は14~5万Kmだったと思うが、240のエンジン本体、すなわちB230エンジン(940も同じエンジンだ)はそう易々と壊れるエンジンではない。悪く言うと耕運機のエンジンの親分みたいなもんです(@_@;) 簡素だが頑丈が取り柄のエンジンです。第二次戦争当時、戦艦や戦車を作っていメーカーだしご存知のようにトラック部門や船舶部門もあるメーカーです。(独立会社になっているが元は同じ会社だ)
このお客様の240のおおよその距離数を相対的且つ客観的な車の程度から判断を工場の人に問い合わせたら「少なくとも大したメンテもされずにだましだましで30~50万Kmは走ってるだろうね^^ でなければ、こんなエンジン圧力にならないよ」とのあっけなくの回答だったのです。この工場ではVOLVOの他、新旧BENZ・BMW・PORSCHE・フェラーリ・マセラッティー・ブラバス等も修理するくらいの修理工場だから経験値・情報量・熟練度は相当なものだ。(各メーカーのディーラーが難しいトラブルはこの工場に問い合わせるくらいだ)
これを、私としてはお客様に率直にお話しするしかなくお伝えしました。そして、実際車検はいくらぐらいかかるのかは、工場の社長曰く、「作業を進めながらでなければわからないが100万は下らないでしょう」とのことでした・・・
お客様はたぶん、この時点でやっと、購入したインチキなボルボ専門店にしてやられたことに気が付き、おそらく苦情の一つも言ったはず。しかし、相手も手練れの知れ者であるはず、簡単には「はい、そうですか」とお金は返してくれなかったでしょう。この手の経験をされた方は多いと思いますが、悪いことを知っていてやるお店と、不可抗力で結果そういう事になってしまった、つまりそのお店もだまされて、その240をつかまされたのか、240に関する知識がないかは定かではない。
が、しかし私が思うにはボルボのプロ、ましてや20数年前の240を扱うのであれば、販売する前に気づいてもおかしくはないとは思うが・・・
なにかの専門誌で読んだ言葉に「車選びはお店選びから」と書いてあった。全くその通りだが素人には判断しにくいところで、運次第というのが現状だと思う。では、どういう対策が必要かといえば「中古車は買ってからが本番」だと思って車をじっくり見る前にお店のことをよく見てから買うようにしましょう^^そして、自分がどれだけお金をかけてレストアをするかにもよるが、その状態で購入後どのようなトラブルが出る可能性があるか、また車の購入後のトラブルはどのように対応するのかをよく聞く必要があると思います。(お店の人が一番嫌がる質問だと思いますが勇気をもって・・・)
他のお客様に聞いた話では、何を質問しても「大丈夫ですよ^^ちゃんと整備付ですから」と安心させるお店ほど怪しいと思って間違いない。展示場に240がたくさん並んで立派な店構えだからとか、オフィスがカッコよかったから、営業マンの人柄がよかったから、自社工場があるから、などなど240本体の程度とはまったく関係のない視点から根拠もなく判断するのは危険です。従業員が多ければ、お店が立派過ぎればそれにどれだけのコストがかかっていて購入後もそのコストの餌食になるのは必然の理論だと思います。自社工場で整備をしていればその整備部門単体の利益も追求されるはずで、どのようにコストダウンさせるかになってゆくのも必然でしょう。VOLVOのディーラーに整備に出すと高額になるのはそういう一面があるのです。また、20数年経っている車(240以外でも)を普通の車検を取っただけで普通に安心して乗れるはずがないのは冷静に考えて常識的な正しい判断だからです。日本の車がどんなに優秀だとしても(壊れない面で優秀、安全面、耐久性では構造的に劣悪)20年も経てば部品自体が耐久年度をはるかに越えているはずなのだから。(日本車はボディー本体自体にそんな年数の耐久性はない)
悲しいかな、実際私も何度となく自動車事故を相手がいる事故、単独問わず経験すると日本車の貧弱さを身をもって体験したのです@@; ルマンの耐久レースなどでわかると思いますが安全性と耐久性には相互性があると思います。
すみません><話が脱線してしまった@@; 購入する車の気になるトラブルを本やネットで調べてもわからなければ、それを質問事項として聞き、素人にもわかりやすく説明でき、それを誠実に実行するお店であればそれは「大丈夫ですよ^^」に値するでしょう^^
話を元に戻しましょう^^当時、VOLTAにも同じ赤で91年VOLVO240ワゴンが展示されており、問題の騙されて購入した240ワゴンは150万円位の購入金額だったとお聞きしましたが、お客様は高かった授業料だと思ってそれを下取りに出して、このVOLTAの240ワゴンを購入されたのでした。当然ながら下取りの240は部品取りにもできない危険な240なので廃車されました(T_T) 次回ブログでは購入から今回のプチレストアされるまでの記録を大雑把ですが記載したものです。こんな事件の後ですから予算もあまりなく、プチレストアをすることなく車検と簡単な下回りの強化整備の追加整備で納車されましたので11年の間に幾度かの重大なトラブルも発生しており、その対処も掲載します。これから購入されるオーナーには非常に参考になるデーターだと思います^^次回をご期待ください。
あるVOLVO240ワゴンオーナーの決断!1
2018年6月3日 日曜日